ドローンとは?初心者でもわかるドローンの定義とできること

ドローンの概念図

ドローンはさまざまな分野で使われ、ニュースで見る機会も増えてきました。

船の代わりに離島に物資を運ぶ、人の代わりに農地に農薬を散布する、工事現場で測量をする、小学校のプログラミング教育する、旅に出て空から風景を撮る、これらはすべてドローンを活用してできることです。

これだけ身近になったどろーんですが、あなたはドローンがどういった機械なのか詳しく説明することができますか?

本記事を読めばドローンの定義とできることについて知ることができます。

目次

ドローンの定義

航空法の定義

日本では2015年の改正航空法でドローンを「無人航空機」と定義しました。

この法律において「無人航空機」とは、航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船その他政令で定める機器であつて構造上人が乗ることができないもののうち、遠隔操作又は自動操縦(プログラムにより自動的に操縦を行うことをいう。)により飛行させることができるもの(その重量その他の事由を勘案してその飛行により航空機の航行の安全並びに地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通省令で定めるものを除く。)をいう。

無人航空機は以下の4つの要件をすべて満たすもののことをいいます。

  1. 飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船
  2. 人が乗ることができないもの
  3. 遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの
  4. 重量(機体本体重量とバッテリー重量の合計)が200g以上であること
改正航空法のきっかけとなったできごと
2015年4月22日に発生した、ホビー用ドローンを総理大臣官邸屋上に落下させた「首相官邸無人機落下事件」を契機に、ドローン飛行の規制が議論が活発になりました。2015年12月10日施行の改正航空法につながっていきます。この事件は大きく報道されたので知っている方も多いのではないでしょうか?

 

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ドローンの呼び方

法律では無人航空機と定義されましたが、一般的な呼び方はドローンが主流になっています。英語のDroneはオスのミツバチという意味です。

プロペラの「ブーン」という回転音がハチの羽音に似ていたから説が最有力です。

英語ではUAV(Unmanned Aerial Vehicle)という名称も使われています。

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ドローンの形

2021年現在、ドローンの主流なデザインはマルチコプター型と固定翼機型です。昔から残っている形も含めて解説します。

マルチコプター型

マルチコプター型とは機体中央から放射状に配置された複数のローターを、電気やエンジンの力で回転させて揚力を得る機体のことです。ドローンといえばこの型が一般的に知られている形になります。マルチコプター型代表的なのドローンはDJI社のMavic、ACSL社のPF2、プロドローン社のPD4-XA1です。

 

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固定翼機型

固定翼機型ドローン

固定翼機とはで主翼が機体に固定されいて、機体が前進することで揚力を発生させ飛行する機体のことです。固定翼機型で代表的ドローンはParrot社の DiscoやsenseFly社のeBeeシリーズです

 

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ヘリコプター型

ヘリコプター型ドローン

ヘリコプター型とは機体中央にあるのローター(回転翼)を電気やエンジンの力で回転させて揚力を得る機体のことです。代表的なのドローンはヤマハ発動機社のFAZERとRMAXです。

 

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飛行船型

飛行船型ドローン

飛行船型とはエンベロープ(ガス袋)に空気より軽い気体をいれて、浮かせて飛行する機体のことです。他の航空機の飛行性能があがり輸送目的で使われることは無くなりました。現在は企業PRで使われています。

 

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グライダー型

グライダー型ドローン

グライダー型とは動力を持たないで滑空して飛行する機体のことです。動力がないの飛行の自由度は少ないが、他の航空機と比べコストが低く始めやすいので、ホビーから産業用途まで幅広く使われています。

 

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ドローンが使われている分野

動画の空撮で使われているイメージが強いドローンですが、実は様々な分野で活用が始まっています。現在ドローンができることは「見る」「測る」「運ぶ」の3つです。各分野がどのように活用しているか解説します。

動画制作分野

空撮用ドローン

動画制作分野では、映画やTV番組で高い位置から風景を撮ることに使われていたり、動きが激しいモータースポーツや多くのスポーツの撮影に使われています。Vlog系YouTuberの旅行の記録にも使われ、ダイナミックな動画表現が個人でもできる

ようになりました。

 

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測量分野

土木工事現場を測量するドローン

測量分野では、土木工事や建築工事の生産性向上にドローンが使われています。国土交通省が推進する「i-Construction」の一環で、ドローンにカメラやレーザー測量機を搭載し3次元測量が急速に普及しています。

 

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農業分野

農薬散布をするドローン

マルチスペクトル解析するドローン

農業分野では1980年代からラジコンヘリでの農薬散布が行なわれてきました。近年ではマルチコプター型ドローンの農薬散布も進んできています。さらに、マルチスペクトルカメラを搭載したドローンで生育分析するスマート農業が始まっています。

 

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点検分野

ソーラーパネルを点検するドローン

点検分野では屋外にある橋や鉄塔の大型構造物の点検、工場やインフラ設備といった屋内の点検にドローンが活用されています。この数年でAIの画像認識で劣化箇所を特定する技術が実用的になり活用が本格化しています。

 

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物流分野

食品を配送するドローン

物流分野では、温室効果ガスの排出削減やより効率的な輸送手段としてドローン物流の実用化テストが日本各地で実施されています。過疎地の生活用品配送、船に頼らない離島間配送、郵便局間の郵便物配送、災害時の生活支援物資配送など、日本の社会問題を解決する手段として期待されています。

以上が代表的な分野の活用事例です。

 

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まとめ

最後にドローンの定義とできることをおさらいしましょう。

  • ドローンは航空法で「無人航空機」と定義されている
  • ドローンの形はマルチコプター型と固定翼機型が主流
  • 測量、農業、点検、物流の分野で活用が広がっている

この記事ではドローンを使う初心者が知っておきたい定義とできることを解説しました。

法律があることやいろんな分野で使われていることを知ることで、購入目的を明確にできます。

 

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この記事を書いた人

ドローンパイロット、2014年からドローン空撮をスタート、現在は物流・点検・測量のドローンパイロット、スクール講師、コンサルティングをしています。

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